2011年04月09日

アッティス=キュベレ神話

フリギア(トルコ)起源のアッティス=キュベレ秘儀は、秘儀の原始的な姿を示しています。
この秘儀は大女神を崇拝する熱狂的な秘儀の代表で、女性信者を多く抱えていました。
この秘儀はギリシャにも古くから伝わっていました。ローマには、BC3Cにポエニ戦争の敗戦を機にアポロン神殿の信託によって招かれて、国家的な庇護のもとに広がりました。
ですが、秘儀の実体についてはほとんど分かっていません。
秘儀のもとになる神話は、狩猟神話をベースにした次のような物語です。


「両性具有で残忍な地母神キュベレ(アグディスティス)の横暴に困った神々は、彼女の男根をディオニュソスに切り取らせると、その男根と血を吸った大地から樹が生えました。
河の神の娘がこの樹の実をひざの中に隠すと実は消えて、子を身ごもり、アッティスが生まれました。
河の神はアッティスを捨てさせましたが、牧人達によって育てられ、雄山羊の乳で育ちました。
アッティスは美しかったのでキュベレと恋に落ちました。
キュベレはアッテリスに狩りを教えました。ですが、アッティスは他の女性に心を移しました。
アッティスの結婚式にキュベレが現れ、牧笛で花嫁を狂わせて自殺させました。
アッティスも狂ってさまよい歩き、松の樹の下で男根を切り取って死にました。
キュベレはこの死を嘆き、ゼウスに復活を頼みました。
復活はかないませんでしたが、ゼウスはアッティスの体が朽ちず、毛が伸び続け、小指が動き続けるようにしました」


キュベレはトルコ周辺で有史以前から信仰されていた地母神です。
彼女には狩猟・採集文化の原地母神の性質、つまり「山の神」や「動物の主」という性質があります。
ですから、彼女は2匹のライオンを連れていますし、両性具有で男根を持ちます。
キュベレの御神体に天から落ちてきた隕石でした。
アッティスは狩人で動物の主に自らを供儀に捧げ「去勢し、樹の下で死ぬ」という点でシャーマンの性質を持っています。
そして、樹の実から生まれ、死は免れないけれど生命力を持ち続けるという点で、植物の守護神としての性質を示しています。
 

posted by morfo at 00:26| Comment(0) | 秘儀神話と秘儀宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。