2011年04月03日

豊穣神話の4つの神

自然は、熱と光を与える太陽の力の変化(夏/冬)や水をもたらす嵐の有無(雨期/乾期)という年周期の変化にしたがって、その豊穰力を得ます。
そして、この自然の豊穰力にしたがって、植物の多くは死んで再生し、動物も生命力を増減させます。
豊穰の神話には、こういった自然の変化の背後に4つの神格を見つけて、その死と再生の物語を語るものがあります。
その4つの神は、「男性豊穰神」、「女性豊穰神」、「生物の守護神」、「不毛神」です。


「男性の豊穰神」は自然に豊穰力を与える神です。
これは「太陽神」や「嵐神」といった天空神の性質を持つことが多いのですが、強すぎる太陽は干ばつを招きますし(この場合、太陽神は死神のようになります)、強すぎる嵐も洪水を招きますので(この場合、嵐神は龍神のようになります)、豊穰神はこれらを正常に働かせる存在です。
ですから豊穰神は「秩序神」なのです。
自然の秩序は社会や宇宙の秩序と一体ですから、豊穰神は「主神」にもなります。また、言葉の力や秩序でもあって、太陽神は意識の象徴でもあります。
 
「女性豊穰神」は自然の豊穰力を生む女神です。
多くは「地母神」ですが、「森の女神」や「月神」や「金星神」の場合もあります。
農耕・牧畜文化では女性の豊穰神はたいてい男性の豊穰神の妻で、2人の「聖婚」が豊穰を生みます。
国家的な儀式では、王と女性司祭がこれを演じることがあります。
これは男女の豊穰神の両親である天神と地神が結びつくことで神々を生み出したことを引き継いでいます。狩猟・採集文化では、男性豊穣神の太陽神は女性豊穣神である地母神の息子であり恋人です。


「生物の守護神」は、自然の豊穰力によって生まれる動・植物の神です。
農耕文化ではこれは麦などの「穀物神」で、多くの場合、地母神の息子や娘です。
牧畜文化では牛や羊などの「有角神」(やはり息子?)になります。
狩猟・採集文化では鹿や食用植物の若芽の神などとなります。
これらは地母神の息子であり恋人です。

 「不毛神」は農耕・牧畜文化では「冥界神」の場合が多く、上の3神の死と関係しています。
また、秩序に対する「混沌神」、「破壊神」、あるいは「龍神」、「干ばつ神」の場合もあります。
「不毛神」は男性神の場合もあれば女神の場合もあります。


神話では、常に4神が登場するわけではありません。それでは複雑すぎるからです。
神は4神のうちのいくつかを合わせた存在の場合もあります。
多くの神話は2神から3神の死と再生に関する物語です。
いくつかの側面から、こういった豊穰の神話を紹介しましょう。
 

男性豊穣神
太陽神・嵐神
女性豊穣神
地母神・森の女神・月神・金星神
生物守護神
穀物神・有角神・若芽神
不毛神
旱魃神・冥界神・破壊神・混沌神・龍神

 
posted by morfo at 23:18| Comment(0) | 豊穣と循環の神話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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